まずシリーズを通して読んだ感想として言いたい事があります。
この作品はどこまでも「メディア」だったんだなと。
どう言う意味かと申しますと、メディア。つまりTVやニュースなどで使われている「とにかくどうやって興味を惹かせるか」という手法がふんだんに使用されていたという事です。
例えば巻末における引きは、インパクトのある一言で締める。
勿論この手法は他の作品でも使われてはいますが、こと俺の妹に関しては巻末の一言での引きが大半を占めているのです。
1巻 ありがとね、兄貴(基本デレのない妹が)
おにぎりの図書館【感想】俺の妹がこんなに可愛いわけがない 最終巻
2巻 あたしも兄貴のコトね好き…かも
3巻 人生相談、次で最後だから
4巻 おはようございます、先輩(黒猫、同じ高校の制服を着て)。
6巻 アンタ、あたしの彼氏になってよ。
7巻 この告白から数日後、俺と黒猫は恋人になった。
10巻 あなたの事が好きです。
11巻 エロゲーよりすっごい事してやるんだから!
眠れないから『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』アニメ最終話まで観た。なんだかんだ言いながら、ほぼ全話観たような気がする。
ほとんど引用の通りの感想。
賛否両論のラストについては、少なくとも僕はあの後、京介と桐乃は別れられずに体の関係だけ続いて桐乃が妊娠して親にバレて勘当されると思った。
近親相姦エンドは別にいいけど、親とか先生とか一切出てこないし、セックスについても全部見ないふりなのはどうなの。その辺の布石がないから、そこで躓いてバッドエンドになるんだと思った。
いや最後まで見ちゃったし楽しんだけどね。登場人物の心情は全く理解できないけど、シチュエーションと台詞だけで楽しめた。
例えるなら、ゾンビ映画。
「なんでそんなことすんだよ!」って突っ込みながら、登場人物にまったく共感しないでむしろ死ね死ねと思って、クソ映画だなと思いつつでもやっぱりゾンビが襲いかかってくる画はいいなあ、みたいな。
だから最後は「おいおいこれもしかしてこんだけヘイト溜めたキャラクターが生き残るのかよ」と逆の意味で心配してたけど、最終的に僕の中ではきっちり殺されたのでスッキリした。