木守地蔵盆祭り
木守地蔵盆祭りに行ってきました。
木守とは、この共生舎のある五味より更に山奥にある集落です。
この木守(こもり)という地名、落ち延びた平家がここにひきこもりしたからその名前なんじゃないかと僕は勝手に想像しています。
それにしても「こもり」に「ごみ」と面白い地名をしています。
さて、その木守地区には「大塔あすなろ会」という知的障害者の施設があります。木守地区も過疎村なので、今回行ったお祭りは実質あすなろのお祭りという感じです。
で、このお祭りなんですが、あすなろ20周年ということで食べ物飲み物がすべて無料で振る舞われました。
イノシシ肉、シカ肉の焼き肉から、たこ焼き、焼きそば、カレーライス、ジュース、フライドポテト、すべて無料です。
水槽に鮎が泳いでいて、釣り上げて塩焼きにできます。
もちろん、このあたりの祭りに欠かせない餅まきも行われました。
まるでこの世の楽園のような空間だった。
そこらじゅうで奇声があがってるの。地べたに寝転がって漫画読んでる人がいるかと思えば、ひとりで踊り狂ってる人もいた。まさにフリーダム。
なんかもうこうなってくると、自分も奇声のひとつでもあげたほうがいいんじゃないかと思えてくる。
知的障害者によるバンド演奏があったんだけど、これが本当に素晴らしかった。
知的障害者って自然に踊れるんだよね。
僕が海外に行くたびに驚くのは、海外の人の多くは音楽に合わせて自然体で踊れるってことだ。日本の義務教育でダンスが必修になって、まだ賛否両論あるみたいだけど、それでもまだ日本人って踊れないじゃん。音楽が流れてノリノリになってもどうやって体を動かしたらいいかわからないよ。
でも日本人でも知的障害者は踊れる。羨ましい。なんなんだろう。
演奏する曲もまた良くって、ビートルズを何曲かやった後、最後に坂本冬美の『幸せハッピー』からの『イエローサブマリン音頭』。
和歌山=坂本冬美=幸せハッピー=細野晴臣=大滝詠一=イエローサブマリン音頭=ビートルズ
食べ物があって、自由で、音楽があって。これを極楽と呼ばずに何を極楽と呼ぶ。そんな夢の様なお祭りだった。