フィンランド、国民全員に800ユーロ(約11万円)のベーシックインカムを支給へ
ニートのほとんどはベーシックインカム賛成だと思うんだけど、どうにも僕は素直に賛成できないんだよね。
日本でベーシックインカムが実現したら、今以上に鬱病患者が増えると思う。
だって定年退職したらやることなんもなくてボケちゃうような国民なんだよ。
「はい、今日から働かなくていいです」って言われたら、これからの人生なにをしたらいいかわかんなくなるよ。今までは働くことが正義だったけど、それがなくなるのは、昭和天皇の人間宣言にも匹敵する価値観の逆転を招くはずだ。
あるいは、ベーシックインカムが導入されても価値観が変わらないのだとしたら、導入しても生活は変わらないと思う。働かないでベーシックインカムだけもらう奴は親不孝者ってなったり、ベーシックインカム分の町内会費を取られるとか。
「日本には宗教がない」とネット上では誇らしげにみんな言うけど、ぼくはしっかりとした宗教が根付いていると思う。ぼくらは特定の神を信じてるわけじゃないけど、こうなるべき大人像を持っている。人間はしっかり働いて結婚して子どもを産むべき、という社会規範を持っている。
だからそれが崩れたら、古い日本人はアイデンティティーをなくしてしまうんじゃないかと思うんだ。
かといって、このままの仕組みでいけるわけもなく。
これから先、仕事は機械がするようになっていく。機械を購入する資本を持っている人は機械によってより効率のよい商売をする。機械を購入できない資本のない人は、労働を機械に取られて収入減がなくなる。格差は広がる。そうなると消費するお金もなくなって、経済は停滞する。
結局のところ、いつかは富の再配分を見直す必要がある。
その時までに、ぼくらは新しい価値を作り上げなければならない。
お金になることが尊いのではない。じゃあ人間が優れているかどうかはどこで判断したらいいんだろう。
それを考えられるのはニートしかいないと思うんだよ。毎日働いていたらそんなこと考えるそんな余裕はない。
ニートできる人ってのは恵まれている。余裕のあるニートが仕事の話以外の話題を考えなくてはいけない。時間のあるニートが人生の楽しみ方を発明しなくてはいけない。
それは一種のノブレスオブリージュであると思う。
だから、いつかベーシックインカムが日本で議論になる時までに、ぼくは酒も薬も使わない暇の潰し方を学んでおくよ。