なんのかんの言ったって、社会のレールから外れていることは確かなことだ。
ニートという概念は新しいので、先人ニートが残したものは少ない。
だからニート道を究めようとするときに、他のアウトローの生き方を参考にしないといけない。
他のアウトローとは、ヤクザだったり、芸人だったり、山伏だったりです。
そういう人たちとニートの大きな違いは、ニートはニート同士のつながりが薄い点だ。
他のアウトローは上下関係にとても厳しい。それは社会の常道から外れ、自分の力で生きていくためにはたくさんの決まり事を覚える必要があるからだろう。
で、我が共生舎を見てみる。
ニートとはいえ、共同生活をしてるんです。
上下関係が強いかどうかは古株の僕には判断しづらいところがあるけど、少なくとも新人いびりみたいなことは絶対にない。そもそもみんなで集まって何かすること自体が稀だ。
一応、年上の人には敬語を使ったりはする。
でー、今18歳の子がうちに来ていて、その子が敬語苦手なんだよね。うちの中で敬語できないのは別にいいんだけど、出稼ぎに出た先で敬語使えないと色々トラブルの種になったりする。
そうなってくると、やっぱ未成年だし色々教えたほうがいいのかなー、なんて思う。
芸人の世界みたいに、敬語の使い方、あいさつの仕方、不快にさせない話題の振り方なんかをビシバシ教えていくのが、彼のためになるのかもしれない。
それに、彼が仕事先の人に失礼をすることで、他の人の仕事が減るかもしれない。
僕が18歳の時なんか、敬語なんて使いこなせなかったよ。敬語の必要性がわからなかった。それが当たり前だと思う。
でも、そういうことを後輩に教えていくべきなのかなぁ。
だけど、教育ってのはどうしたって暴力だ。
相手の価値観を否定して、自分の価値観に変えるんだから。
そうやっていくうちに、うちの中での上下関係は強くなっていくだろう。年上や先輩がえらくなっていく。
うーん、どうなんだろうね…。
いかにして後輩ニートの育成をしていくか、これは課題のひとつである。