山奥ニートの日記

ニートを集めて山奥に住んでます。

山奥ニート本、発売まで後2日

『「山奥ニート」やってます。』が
Amazonのノンフィクション売れ筋ランキングで84位になったり、 

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楽天の「小説・ノンフィクション」部門で14位になったりしている。

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これが売れてるってことを意味するかは、分かんないですね。

一時的なものなので、大きな意味はないと思う。

編集者さんが「今年一番売りたい本、てかたぶん売れる」と言っていたけど、ホントかなぁ。

ニッチな本だから、あんまり売れないんじゃないか。

まぁ売り上げはともかく、本という形あるものにできてよかった。

これで僕らにベットしてくれた人たちにも申し訳が立つよ。

発売まで後2日。

物流のアレで届くのに少し時間がかかるみたいなので、早めに予約した方がいいみたいです。

「山奥ニート」やってます。

「山奥ニート」やってます。

  • 作者:石井 あらた
  • 発売日: 2020/05/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

日記04/13 本の見本が届く

とっても天気がいい。
リビングに行くと、テーブルの上に宅急便の大きな袋が置いてある。
なんとなく、中身が何かわかったので、見なかったことにしてスパゲティを作る。
冷蔵庫の中の使いかけのトマト缶、缶の周りにカビが生えていた。もったいないので取り除いて使う。
最近、トマトのスパゲティをうまく作れるようになってきた気がする。なぜかはわからない。僕にとって料理とは遊びの一つなので、きっちりレシピ通りに作って常に美味しい味にするより、適当にやった結果のブレを楽しんでいる。
今日はうまくできたので、青空の下で発泡酒と一緒にいただいた。
幸せとしか言いようがない。

午後はジャンプ+で無料になってる『トリコ』を読んだ。
少年漫画はほとんど肌に合わないけど、これはとても面白かった。
実際のトリビアを織り交ぜながら、荒唐無稽な話をしていくのがとても漫画っぽくて好きだ。

夕方、晩ごはんを作ろうとリビングに行くと、すでにヨシ君がカレーを作っていた。本格的な北インド料理だ。
せっかくリビングに来たので、観念して宅急便の袋を開ける。
思った通り、僕の本の見本だった。

f:id:banashi1:20200515021154j:plain嬉しいような、怖いような、とにかく落ち着かない。
実物が届いたということは、他の山奥ニート住人にも読まれるということだ。
本には「嘘ではないけど、正確ではない」ようなことも書いているので、ツッコミが入ったらどうしよう、と不安になる。

さっそく、ヨシ君とももこさんが読み始めてしまった。
僕はどんな顔をしたらいいのかわからずに、そわそわ。
部屋に帰るのも逃げたみたいになるし、感想が気になるから、リビングをうろうろ歩きながら、読み終わるのを待つ。
2人が本から顔をあげたのはそれから3時間ほど経った後。
「面白かった」と言ってもらえたので、ほっと胸をなでおろす。
ヨシ君は感想を話しながら、少し涙ぐんでいたような気がする。
本については話したいことがたくさんあるけど、とても長くなってしまうので他の機会にする。

何はともあれ、まずはNPOの理事長に本を送るため、梱包した。
明日は、お隣の潤さんに渡しに行こう。

とにかく発売日前後の作者のメンタルは不安定なので、みんな気を使ってください。

 

「山奥ニート」やってます。

「山奥ニート」やってます。

  • 作者:石井 あらた
  • 発売日: 2020/05/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

山奥ニート本、5月21日発売です。

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こんにちは。「山奥ニート」です。
山奥ニートとは読んで字のごとく、山奥でニートしてるということです。
毎日おひるに起きて、人のいない限界集落を散歩したり、鶏と戯れたりしています。
僕は山奥で一人で暮らしているわけではありません。
いつもは十数人くらいで共同生活をしています。
(今は新型コロナの影響で鎖国していて、もっと少ないです)
共同生活と、限界集落の家賃がゼロの物件に住むことによって、生活に必要なお金を減らして、働く時間をできるだけ少なくする――これが山奥ニートの基本的な考えです。

 

そんな日々の暮らしを、2年ほど前から一冊の本にしようとコツコツ書いていました。
妙な所で凝り性な気質と、のんびりした山奥時間が合わさって、長い時間がかかってしまいましたが、なんとか納得行く形になりました。

ページ数は321ページ。
手元にあるソフトカバーの本はどれも200ページ以下ですので、たくさん書いたもんです。
文章は一文字でも少ないほうが良いと僕は考えています。
これでも、削った文章がたくさんあるんです。

全編書き下ろしです。
正確に言うと、このブログに書いた内容も少しは出てくるのですが、すべて大幅に改変してあります。

第一章:ルポ風
第二章:日記風
第三章:物語風
第四章:インタビュー
第五章:分析風

と、普通なら5冊分のネタを、全部詰め込みました。
濃い内容になっていると思います。

 最後に著者名。
始めはこのブログで使っている葉梨はじめにするつもりだったんですが、気が変わって本名を使うことにしました。
本名で出しても、恥ずかしくない物になったと思ったからです。
十年後に、僕に出会った人が名前で検索したとき、この本が出てきてもまったく後悔がない。
そうした本にできました。

 

どうか、手にとってください。
僕らの奇妙で凡庸な、日常を。
そして少しでも、この山奥の爽やかな風を感じることができますように。
  

「山奥ニート」やってます。

「山奥ニート」やってます。

  • 作者:石井 あらた
  • 発売日: 2020/05/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

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レンタルなんもしない人とイベントに出た時の話

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レンタルなんもしない人とは、今年の2月10日の「ニート祭り」で同じステージに上がった事がある。
この「ニート祭り」にはここ数年毎回呼ばれていて、僕にとっては1年に一度、山奥から東京世田谷まで出てきて、いろんな人に会う機会です。
で、そのレンタルなんもしない人とのイベントの様子は映像作家の成富さんがドキュメンタリーを撮ってくれてます。

100人ドキュメンタリーNo.40-2 山奥ニート2 後編 
レンタルなんもしない人 VS 山奥ニート
https://www.youtube.com/watch?v=8NImm3Dr8t4&t=431s

僕はこのイベントの後、一週間ほど落ち込むことになる。
何があったのか。
怖くて今も動画を見れていないので、正確な記憶じゃないけど、ステージ上でこんなやりとりがあったんです。

僕「僕は最近子供欲しいなーと思ってるんですが、レンタルさんお子さんいらっしゃるんですよね。どうですか、ニートが子育てってできますかね?」

これに対するレンタルなんもしない人の答え。

「いや、知らないです」

くだらない質問をしてしまったと後悔した。
イベントのテーマが「ニート的感性」というものだったので、それに沿った話をしないとと思っていたし、せっかく足を運んでくれたお客さんのためにレンタルさんがツイッターでしない話を引き出したいなと思ったんです。

でも・・・なんか僕はその言い方に、普通に傷ついてしまった。

後はもう頭が真っ白。受け答えもしどろもどろ。
これはもうはっきりと、ステージ上で言われたことを真に受ける僕が間違っている。僕にプロとしての覚悟が足りない。
レンタルさんがどこまでキャラを作っているのかはわからないけど、求められるものにきちんと応えていた。「知らないです」とレンタルさんが言ったとき、会場は爆笑していた。
一方で、僕はなんの仮面も被らずステージに上がっていた。

このイベントには、若新雄純さんも出演していた。
若新さんの話は本当にめちゃくちゃ面白くて、こんな話を一番近くで聞けるなんて、山奥から来て良かったなぁ、なんて思っていた。
イベントの最後に、出演者から一言ずつどうぞ、と言われた。
僕はさっきの出来事から立ち直れず、ぜんっぜんまとまらない事を話してしまった。
次に若新さんのお話。最後にレンタルさん。
そのレンタルさんの最後の一言がこれだった。

「若新さん、話長いっす」

その一言で、会場は本日一番ウケた。
確かに、若新さんは一旦話し出したら止まらない。
お客さんも薄々話が長いと思っていたんだろう。
みんな笑っていた。若新さんも。
でも・・・うーん・・・。
最後の一言でそうやっていじりの笑いを取る事が、僕にはどうも正しいとは思えなかった。
自分が上手く話せなかったことと共に、ずっと心にモヤモヤが残った。

時間は遡って、イベントが始まる直前のこと。
スタッフさんたちは劇の準備でてんやわんやだった。
なんせ、スタッフも元ニート・現役ニートが多い。
お客さんを案内する係も決まっていない。
席は満席になり、立ち見をしている人もいた。

そんな中、僕らは会場の一番後ろでパイプ椅子に座って出番を待っていた。
すると、僕らより出番が先の、ミュージシャンの方たちが立って出番を待っていた。3人の若い女性のユニットなんだけど、マネージャーさんであろう高齢の男性の方が1人付いていた。
お客さんが満員だから、余っている椅子はない。
でも、ずっと立ちっぱなしなのはあまりにかわいそうだ。
どうしよう、スタッフさんは近くにいない。
僕は散々迷った挙句、自分が座っていた椅子をマネージャーさんに使ってくださいと渡した。
実際に座ってくれたかは見ていない。
椅子を譲られても、別に嬉しくなかったと思う。
でも結果、僕は椅子を失って、地べたに座ることになった。
会場の床は絨毯敷きだから、気持ち良かった。それに、椅子に座るより足を伸ばして座る方が好きだ。
若新さんと、もう一人のゲストである小屋暮らしのかつやさんが椅子に座っているのに挟まれながら、地べたに座っている僕。
僕を見て、お客さんはどう思ったんだろう。めちゃくちゃ変だ。品もない。
一応ゲストとして来ているのに、その役割から外れた事をした。
でも僕はその時、常識や体面に囚われずに、自分が正しいと思う事をやるのが、ニートらしさだと思った。
ニートの反対は、プロだ。自分の役割をまっとうする仕事人。

レンタルなんもしない人は、自分の役割を果たすという点では、間違いなくプロだと思う。期待に応えない事で、期待に応えている。
レンタルさん自身、自分の活動の事を「エンタメ」や「演劇」だと捉えている。

依頼をすることで、依頼者の方が演技に入れる。ぼくが帽子をかぶり、「なんもしない人」を演じていることとも重なります。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/66409?page=4

僕はどうなんだろう。僕も「なんもしない」とよく言う。
だけど、レンタルさんと同じステージに上がって、僕は素人丸出しだった。
テレビや雑誌から期待される「ニートらしさ」にすら上手に応えられない。
僕には「なんもしない」ことすらできない。
僕にとって山奥での暮らしは、エンタメというより日常だ。
備考録として、あるいは単に書くことが気持ちいいから、ブログを書いているだけ。

だけど、レンタルさんを見ていると、なぜかメラメラと嫉妬心が湧いてくるのです。
僕より「レンタルなんもしない人」の中の人の方が、文章が上手い。140文字で一日をまとめて呟くなんて、めちゃくちゃ高度な事ですよ。しかも相手がある事だから、傷つけない表現をしなきゃいけない。レンタルさんは僕よりずっと能力が高いことに疑う余地はない。
だけど、「レンタルなんもしない人」より「山奥ニート」の方が面白いでしょ!!!
社会から要らないと言われたニートたちが山奥に集まる事で、新しい社会ができてるんです。
地元の人の平均年齢は80歳以上だから、あと20年したら完全にニートが征服することになる。

「山奥ニート」だって漫画化やドラマ化、しろよ!
群像劇っぽくさあ! 僕の役をジャニーズがやってくれよ!

いかんいかん、取り乱した。
街でニートやってる時はこういう嫉妬心によく取り憑かれたけど、山奥に来てからはほとんどなくなったんだけどな。

そんな感じで、レンタルさんとのイベントが終わってからも、思い出してはカッカしたり、モヤモヤしたり、落ち込んだりしていた。
それが晴れたのは、レンタルさんのこの記事を読んだ時。

面白いことをしたい欲は人よりあると思います。そのあとも長いこと嫉妬していて、「僕はこだまさんの人生のモブキャラなんだ」と思っていました。
https://ddnavi.com/interview/555999/a/

ああ、レンタルさんも同じだったんだ。
表に出る時は飄々としているけど、同じ人間なんだなって安心した。

僕はこれから本を出版します。
まだちょっと先ですが、発売予定日は5月21日です。
そのとき僕も、レンタルさんみたいに仮面を被るべきなんだろうか。
被ってしまったら、それはもうニートではないんじゃないか。
今も分からずにいます。

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ドラマ、面白かったです。はい。
レンタルさんの再現度がめちゃくちゃ高い。
作り手が、レンタルさんの事を本当に好きなんだなと感じた。
冒頭のクリームソーダの話の時点で「あ、これ面白いやつだ」と思いました。
まさかのライバルキャラが出てきて、続きが気になります。

日記04/02−だるい

寝ても、ごはん食べても、部屋暖かくしても、身体動かしても、だるさが取れない。

精神的なものが原因なのだとしたら、これから本のPRをして行かなきゃいけないのを重荷に感じてるのかなー、自覚ないけど。他にストレスの原因が思い当たらない。

前に山奥ニートのドキュメント映像を撮った映像作家の成富さんが、本の宣伝用のPVを作ってくれた。たった1日で。プロって凄い。

編集者さんは宣伝用のツイッターアカウントを作ってくれるそうだ。宣伝アカウントってどうなんだろう。あまり効果があると思えないけど、広告のことはわからない。

僕もいくつか案を考えているけど、とにかくだるくて行動できない。

頭が重い。一日をほとんど全て部屋で過ごした。

マジック・ザ・ギャザリングゴジラとコラボするって話だけがいいニュース。

あとはコロナのニュースばっかりだ。

「イタリアでは死者が1万人を超えた」
アメリカは自国の最終的な死者は最低10万人、最高220万人と予想」

なんてキャッチーなものばかりで、ついつい見てしまう。

そうならないためにツイッターじゃ「コロナ」をミュートワードに設定してるのに、これじゃ意味がない。

山奥に住んでいるから、基本的には他人事なんだけど、日本でもここから大きく広がるようなら、山奥の鎖国も考えなければ。

この集落にウィルスが入るとしたら、99%共生舎のせいだ。

日記04/01−スタンダップ

朝から滝のような大雨。

僕の部屋は離れにあって、母屋まで行く間に濡れるのが嫌で、こういう天気が悪い日は可能なかぎり部屋にこもってしまう。

なので今日は午前中からパソコン持って、リビングにずっと居座る事にした。

そしたら「葉梨さんが居るってことは今日なにかあるんですか?」と言われた。別に何もないです。

というのは正確ではなくて、今日は三川地区のスポーツ会が夜にあるので、それを見越してリビングに出てきたのだ。でも田辺市にもコロナが来たそうで、しばらくの間は中止になった。

だるくて何もする気がしない。

最近『テラスハウス』がすごい事になっていると聞いたので、みんなで見る事にした。

コメディアンの人が、舞台でスベって鬱のような状態になって、家事もできなくなり、同居人たちから責められていた。

明日は我が身だ。身につまされる。

退職代行会社の社長の人が好きだ。スタジオではキモいといじられていたけど、自分に近いものを感じる。『水曜日のダウンタウン』内のクロちゃんもそうだけど、モテない行動をする男をどうも応援したくなる。他人だと思えないからだ。

夜ごはんはももこさんがパプリカシュを作ってくれた。

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パプリカシュというのはクロアチアの料理だ。

『シビル・ウォー/キャプテンアメリカ』でヴィジョンが作ってた料理。

味はトマトチキンカレーそのものだった。そもそもパプリカないから、ピーマンで代用しているそう。

テラスハウス』にスタンダップコメディアンの人が出てて、スタンダップコメディってどんなのだっけ?と思って、youtubeで動画をいくつか見た。

日本人スタンダップコメディアンの小池良介(RIO KOIKE)さんを知って衝撃を受けた。
https://www.youtube.com/watch?v=nUWXxLBjYtA

海外で、観客を呼吸困難になるくらい笑わせてるの、めちゃくちゃ格好いい。10代の時これ見たら、大きな影響を受けたかもしれない。

Netflixにあった本場アメリカのスタンダップコメディも見たけど、あまりピンと来なかった。日本人向けの味付けにしてくれないと、飲み込めない。

youtubeの日本語スタンダップコメディを一通り見た後は、何を見るわけでもなく、だらだら。本当にだらだらだった。

雨のせいなのか、とにかくだるい一日。

日記03/31−小屋の住人募集開始

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花粉のせいか一日中ずっとまぶたが重かった。

昼は豚バラとチンゲンサイを炒めて食べる。美味しい。

今日の予定はこれだった。

12時:昼ごはん
13時:散歩して小屋の写真を撮る
14時:風呂
15時:洗濯
16時:note書く
19時:夜ごはん

しかし実際はこうだった。

12時:昼ごはん
13時:リビングで映画『キャスト・アウェイ』見てたので、途中から一緒に見て講釈を垂れる
14時:着替えるために部屋戻って、そのままゴロゴロ
15時:散歩して小屋の写真を撮る
17時:風呂
18時:散歩で疲れて寝てしまう
20時:夜ごはん
21時:ボードゲーム『キャメル・アップ』やってたので見物
22時:ボードゲーム『いかさまゴキブリ』やりたくなって、みんなでやる
23時:すべてのやる気がなくなって、酒を飲む

かように、ニートの一日は忙しいのである。

荒地の小屋に住む人募集
http://banashi1.hatenablog.com/entry/2020/04/01/120531

小屋ね。ゼロから小屋建てるよりはだいぶハードル少ないから、人来ると思う。
この小屋の存在をすっかり忘れていた。
「山奥ニートはいいけど、共同生活はしたくない」という声をちらほら聞くので、そういう人にはぴったりだと思う。