【ネタバレなし】「愚者のエンドロール」が滅茶苦茶面白かった
君しか、解けない――
〈スニーカー・ミステリ倶楽部〉第4弾!
文化祭の準備に追われる古典部のメンバーが、先輩から見せられた自主映画。廃屋で起きたショッキングな殺人シーンで途切れたその映像に隠された真意とは!?ちょっぴりホロ苦系青春ミステリの傑作登場!
この本、実は高校生の時に読んだんですが、途中でやめてた。
〈小市民〉シリーズの小鳩くんは面白い奴なんだけど、〈古典部〉シリーズのホータローはどうも人に対して悪口ばっかりでむかつく奴だ。
千反田えると小佐内ゆきは両方好きだけど。どうでもいいけど「ちたんだえる」ってなんか語感がいい。
しかし、その悪口ばかり、他人を批評してばっかりっていうのもラストの展開への演出だった・・・。
見事に騙されてました。なんでもったいないことをしてたんだ。
米澤穂信は最後の謎解きが熱すぎるんです。
まるで畳み掛けるように、溜まったものを吐き出す様は“青春ミステリ”の名にぴったり。
後から見直すと意味が変わって見えるっていうのはミステリの一番面白いところだとぼくは思うのです。
「愚者のエンドロール」ってタイトルもそう。…「氷菓」はほとんどギャグだったけど。
最初のどうでもいい会話まで伏線だとはしてやられた。
『君しか、解けない――』ってキャッチコピーも最高だ。こんなん言われてあんな真相つらすぎる。そして熱すぎる。
前から思っているけど、米澤穂信はラノベのレーベルで出すべき!
この「やる気のない男主人公と、かわいい女の子の学園ミステリ」に惹かれてのこのこやってくるラノベ読者をボコボコにしてやるんだ!
大好きな作家1人目のモリミーがアニメ化したんだから、2人目である米澤穂信もしないかなぁ。
ラノベ原作も元ネタなくなってきて、これから小説原作のアニメ増えそうだし、是非とも期待したい!
時間:2時間
面白さ:85点