山奥ニートの日記

ニートを集めて山奥に住んでます。

『りゅうたま』をやりました。

―――ひとは一生に一度、胸おどる旅にでる。

「季節」と「竜」と「旅」のファンタジーRPGりゅうたま』をGMとしてプレイしました。

2013年3月現在、Jコミにてルールブックが無料公開されているので、今のうちに是非ダウンロードしておくといいと思います。

http://www.j-comi.jp/book/comic/43101

ルルブを読んだ時点で思ったこと。

ファーマー、ノーブルなどの職業と、アタック、テクニック、マジックなどのタイプ(戦闘・判定での役割)を組み合わせる。D&D4Eでの撃破役、制御役みたいな感じ。SW2では例えばコンジャラーで前衛をやりたいと思っても、コンジャラーというだけで支援を求められてしまう。りゅうたま型なら殴るコンジャラーがパーティの役割として認められている。
それとは別にセッションでの役割分担も明文化されている。リーダー、マッパーなど。結構大事だと思う。
判定方法が「d能力値+d能力値」であり、固定値はあまり付かないので格差が少ない。おまけに能力値は多くの場合2種類で判定されるので特化型は抑えられる。
オブジェクトをロールプレイで使用すると戦闘の判定がボーナスが貰える。
戦闘開始時のイニシアチブ判定の結果を回避力とする。なのでいちいち回避判定は行わない。1レベルでは戦闘中に使える魔法は多くて3つくらいなのでサクサク。
GMがキャラクターを持つ。そのキャラクターがPCを手助けすることができるため、GMがPLの味方でいられる。また、デウス・エクス・マキナ的なご都合主義が許される。
魔法がユニーク。ルルブを見てるだけで楽しい
というかんじでかなりの好印象。

で、実際にGMやってみて思ったこと。

意外と判定はシビア。d4とd8は期待値で見れば2.5と4.5なのでd8のほうが絶対有利なのだが、高い能力値でも低い目が出る可能性があり安心できない。
戦闘に戦略性が低い。またロールプレイ支援システムがないため、PLがロールプレイ慣れしていないとあっさり終わってしまう。
ソード・ワールドの世界観だと思ってプレイしてみたけど、冒険者か旅人かの違いは意外と大きい。PCは旅人であり一般人で、依頼人より優れているわけではない。世界観の説明で、旅人の支援として仕事を任せていると書いてあるけど、なかなかPCを納得させるのは難しい。「自分でやればいいじゃん」に反論できない。そういう意味で世界観がよくわからないしご都合主義。
ルルブ後半のシナリオ製作方法通りに作ってみたけど、自分のやり方と合わなかった。あの方法だと、すごく一本道シナリオになってしまう。
竜人の能力によってご都合主義が許されるんだけど、逆に言えば竜人の能力以外のことはやってはいけないのだろうか?もちろんそんな意図はないだろうけど、そう思わされてしまう。GMの権限はキャラクターの能力で保証されるものではないと思った。
街づくりルールで、PLが舞台を決められる・・・のだけど、ルルブに書いてあるのは「みんなで相談して決めましょうー」だけ。ランダム要素がないとゲームっぽくないなー。
こんな感じで、あんまり上手くできなかった。

もちろん、突発セッションでPLの準備が不足していたり、みんな初対面だったり、みんな初プレイだったりしたんだけど、それを差し引いてもなんかちょっと…って感じ。

特に「PLがロールプレイ慣れしていないと」って言うのが大きい。

D&Dはロールプレイ支援システムがないけど、戦闘してるだけでも勝手に役割が生まれてロールプレイに繋がるんだけどなー。

キャラクターができることが少ないのもあって、GMの言うとおりに動くしかない。

旅をしているのに、自分で道を切り開いていく感じがない。

右も左もわからなくて、何も保証なんてなくて、もしかしたら酷い目に合うかもしれないけど、それでも勘を頼りに前に進むあのバックパッカー旅行のワクワクする感じ。そういうのはまったく感じなかった。

変則的なダイスのせいで成功率がわかりにくくて、どれくらいピンチなのか不透明なのも原因だろうか。

アイテムに形容詞付けられたりして楽しいんだけどね。

うーんやっぱり不満点は色々あるにせよ、ソード・ワールド2.0って優秀なのか…。