山奥ニートの日記

ニートを集めて山奥で住んでます。

pha『ひきこもらない』を読んだから、ウェルビー今池に行ってきた

 

ひきこもらない (幻冬舎単行本)

ひきこもらない (幻冬舎単行本)

 

 phaさんの『ひきこもらない』、みなさん読みましたか。幻冬舎plusの連載から読んでいるので、大体は読んだことありましたが書籍として改めて読むとやっぱり面白いですね。表紙もとっても素敵です。

僕が一番好きなのは『京都には世界の全てがあった』です。日本なんてどこ行っても大して変わらないと思ってるんだけど、自転車移動だから終電気にしなくてよかったり、狭い範囲に文化が集中していて気まぐれに行けるというのは他の地方では真似しようにも出来ない。なんで僕は京都の大学へ行かなかったんだ。くやしくなる。

それに、phaさんが昔の話をするのが意外と珍しい。38歳のおっさんなのに、phaさんはほとんど「今」のことしか書かない。学生時代を思い出したり、これから先の展望を語ったりしない。僕はphaさんのそういうところが好きだ。

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それはそれとして、僕は元々銭湯が大好きなんです。昔ながらの熱湯と水風呂しかない銭湯も好きだし、広くていろんな変わり湯があるスーパー銭湯も楽しいね。

サウナも気が向いた時には入る。水風呂の素晴らしさに気づいたのは、いつだっただろう。まだの人はぜひ『ひきこもらない』とタカナカツキ『サ道』をどうぞ。そういえば前にギークハウスZERO行った時は『サ道』をひたすら読んでいた。

水風呂は合法ドラッグだ。あんなに気持ちいい事が体にいいわけがないと僕は思う。ひきこもりの時は、よく銭湯に行っていた。昼夜逆転を直すという名目で、徹夜明けにスーパー銭湯に行って、そのまま昼寝。夜まで漫画読んで、そのまま生活リズム改善は失敗という流れを繰り返していた。少し苦い思い出だ。今もあまり変わらないけど。

 もう5年も前おまえが行きたいと思っていた場所へ
 きのうあいつは出かけて行ったよ
 おまえときたら昼の日中から街の銭湯で
 何度も何度も自分の身体ばっかり洗っていたよ

でも、最近は熱い湯船→水風呂のセットでも十分トリップできるので、サウナにはあまり入らなくなった。僕は座っているのが苦手なのだ。サウナの椅子はほとんど木で出来ていて硬いし、壁に持たれたら背中が火傷する。寝転びたいけど、混んでる時は迷惑だし禁止されている所も多い。

だけど、どうも名古屋には日本一のサウナがあるらしい。そこのサウナは他と比べてすんごいらしい。僕の実家は名古屋にあって、ちょうど帰省していたのでこれは行くっきゃない。

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これがウェルビー今池

今池という場所は、名古屋駅から少し離れている。

東京で言うと高円寺みたいなイメージの駅だろうか。ライブハウスがたくさんあって、サブカル映画館がある。前は『大丸』っていう伝説のラーメン屋があったんだけど……という話はまた今度。サウナだけで2570円。ニートには高いよ、でも日本一のサウナトリップがキメられるなら話の種に一度くらい行ってもバチは当たらないだろう。泊まりは3300円でなかなか。宿泊施設として使うのが良さそうだ。

こういうサウナ専門の場所は初めてだ。

入ってまず驚いたのが、入り口の暖簾をくぐった途端、裸のおっさんが見える!

フロントから着替えるところまで、扉が一切ない。

そうか、ここは男性専用だから、区切る必要がないのか。

フロントから短い廊下を歩いて、ロッカーへ。ここでサウナウェアに着替えるようだ。繰り返して言うけど、フロントからロッカーまで扉が1枚もない。入り口の自動ドアが開いた瞬間、服を脱いでいる僕と外の道路は同じ風が吹き抜ける。

すごい、これがおっさんの楽園。

浴槽は一階にある。スーパー銭湯に見慣れた身からすると、大きくもなく小さくもない。タイル張りの風呂は、少し年季を感じさせる。

お風呂はいつも銭湯で入ってるから、そこそこに。さっそくサウナに入る。しばらくすると、館内アナウンスでロウリュが始まると告げられた。探偵ナイトスクープで見た時から、一度熱風を浴びてみたかったんだ(『対決!熱波隊VSアイヌの涙』の回)。

サウナに現れたのは意外にもお姉さんだった。サウナに入る時はサウナパンツを履いているから別に問題ない。僕の他にはおじさんが5~6人いた。

お姉さんの指示で、ストレッチが始まる。あれ? そんなのあるんだ。おっさん達が大人しくお姉さんに従って伸びをするのはなんだか滑稽で面白い。自分がその中のひとりだというのも面白い。

持ってきた桶から液体をサウナ石にかけると、ハーブのいい香りが充満した。スーッとする匂いとサウナの熱い空気が中和されて気持ちがいい。

それからロウリュが始まった。お姉さんが大きなタオルで客ひとりひとりに風を送っていく。一人あたり10秒ずつ、それを2往復。真夏の一番熱い日に、クーラーがよく効いた建物から外に出た瞬間、そんな感じだった。あーっついなー! ここまで熱いといっそ清々しいな!

ロウリュが終わった後、用意してくれた水を飲んで、水風呂に向かう。

冷たいの嫌だから、水風呂に入る時はいつも覚悟が要る。

足をそろりと入れて、腿まで水につける。冷たい!

『サ道』でウェルビーの水風呂は他所より温度が何度か低いと書いてあったけど、体感でここまで違うとは!

冷たすぎて、全身浸かる勇気がなかなか出ない。それでも、せっかく来たんだし覚悟を決める。日本一のサウナに入りに来たんだろう、僕は。

そのサウナ・トリップは、今まで経験した中で一番だった。

あまりにもキマりすぎて、戻って来れないんじゃないかと怖くなるほど。

キーンと心地よい耳鳴りがして、脳みそが奥に引っ張られる。上下左右がわからなくなって宇宙を漂う。言葉は「あわわ……」しか考えられない。体が椅子にめり込んでいく。指先をピクリとも動かせない、無理に動かしたらトリップが終わってしまう気もする。どれだけ時間、キマっていたのかわからない。

結局、その日はあと2回ロウリュを受けて、水風呂に入って、漫画を読んで過ごした。

phaさんが良いって言ってた、ひとり用サウナは狭くて暗くてあんまり僕は好きじゃなかったな。棺桶で火葬されてるみたいな気分になる。

ニートにとっての2500円は大金だけど、いい経験した。

ただ、困ったことがひとつ。ウェルビーに行ってから、銭湯の普通の水風呂ではいまいちキマりきれなくなってしまった。

うーん、家にマイ水風呂が欲しいなぁ。シャワーじゃなんか違うんだ。