ゴールデンウィークの間は、例年通りお客さんがたくさん来て賑やかだった。今年は一番多い時は20人くらいいたようだ。共生舎から一歩外に出るとただの山奥の過疎地域なのに。
ニートに連休なんて関係ないと思われるかもしれないけど、山奥ニートの場合は違う。
お客さんがお土産にお菓子やお酒を持ってきてくれて、連日お祭りのようになる。だからほとんど毎日が休みである山奥ニートにとってもGWやお盆、正月は非日常だ。
ただ、会社員の場合は連休が終われば半ば強制的に日常に戻るけど、ニートの場合は何にも強制されることがない。
だから連休気分がいつまで経っても抜けなくて、お客さんが残してくれたお酒を昼間から飲んでだるくなっている。
おまけに一日中強い雨が降っていて、どうにも気分が上がらない。
僕は離れに住んでいるから、尿意を催すたびに雨水が溜まって川のようになった母屋への道を、じゃぶじゃぶと渡っていかなくちゃいけない。せっかくお風呂に入っても、自分の部屋に行くまでに台無しにされてしまうからたまらない。
そういうわけで、ここ数日は何をするでもなく母屋のリビングにいる事が多い。本を読んだりボードゲームをする程の元気もなく、どうしようもない。
そういえば、いつのまにか長期滞在者が2人増えていた。
ちょうどいいくらいの流動性だ。そのくらいがいい。