温泉へ行ってみる
やっぱり足を伸ばしてお風呂に入りたい。
ネットで温泉を調べたら、都会からのバスにそのまま乗り過ごしたら温泉があることを知る。
とりあえず行ってみようと思って、バスの時刻表を見ると、一日に5本しかない。
14時頃にバスに乗り込む。
この運転手がなかなかの人で、バス停を通り過ぎても表示を変えない、ボタンを押しても止まらないとまあ、凄かった。
んで、同じバス停で降りたおばさんに声をかけられる。
どこの息子さん?
と聞かれた。
ああ、ここで降りるのは原住民だけなんだなー、と思って温泉に期待してはいけないことを知る。
そして、温泉に到着。
どうみても民家です、本当にありがとうございました。
硫黄の臭いが立ちこめる。
風呂場にはひび割れた湯船しかない。
石けんは使用禁止、髪の毛も洗えない。
そりゃもう酷いところだったけど、暖まれたし、垢も落とせたので、よしとする。
しかし、ここからが大変。
温泉から上がって、次のバスの時刻表を見ると、1時間半後。
そんなに待ってたら、歩いて家へ帰れるんじゃないかと思って、歩き出す。
完全に山奥で、V字谷を流れる川の音と、鳥の鳴き声、それからたまに通る車の音しかしない。
温泉入ってのどからからだったのに自販機がどこにもなくて、下宿は結構都会にあることを実感する。
区分としてはギリギリ中心部だしなー。
ふらふらになりながらも、日が落ちる前になんとか家へ戻る。
疲労は、時刻と密接に結びついてることを知る。
日が高いうちではいくら歩いても疲れない、なのに日が傾いてくるととたんに疲れを感じる。