『ハイスコアガール』
ぼくはアーケードゲーム世代じゃないし、ゲーセンにもまったく行かない。
そもそもコンピュータゲーム自体ほとんどやらない。
だけど子どもの頃は人並みにゲーム買って欲しいなーと思っていた。ものをねだるのが苦手だったので、実際に買ってもらったものは少ないけど。
だからコロコロコミックに載ってるゲーム紹介コーナーを何回も読んだ。
この漫画の主人公ハルオが鼻息を荒くしてゲームを解説するのを聞いていると、その時の事を思い出す。ぼくの子ども時代と、ハルオの時代はひとまわり離れてるんだけど。
ハルオが熱く語るゲームのうちいくつかは、今のぼくならすぐにプレイすることができる。
多くは中古ゲーム屋で探せば見つかるだろうし、バーチャルコンソールなんてものだってある。
だけど今そのゲームをやったってハルオを同じくらい楽しくはないだろう。
そのゲームが最新だから楽しいんだ。そのゲームで負けて悔しいから楽しいんだ。そのゲームの話が出来る人がいるから楽しいんだ。
だからぼくは、ハルオが熱く語るゲームをプレイできない。
それはコロコロコミックに載っていた、買ってもらえないゲームの情報を読むのと同じ気分にさせる。
この漫画がどうやって終わるのかはわからない。
でも出来ることなら、このままハルオが30歳になるまで続いて欲しいと思う。
30歳になった時もハルオはゲームを楽しんでいるだろうか?