山奥ニートの日記

ニートを集めて山奥に住んでます。

働きバチはなぜ女王バチに奉仕するのか

人間の平均寿命は70年、つまり約20億秒だ。ある製品に1億人のユーザーがいて、彼らの時間を毎日不必要に4秒ずつ無駄にさせているとしたら、年に100人以上の人間を殺すのと同じ時間を奪っている計算になる

— グーグル ネット覇者の真実 / スティーブン・レヴィ

働きバチがなぜ女王バチに奉仕するのかというと、そのほうがたくさん自分の遺伝子を残せるかららしい。自分の子供は自分の遺伝子を1/2引き継いでいるけど、自分の兄弟もまた自分と1/2の遺伝子が同じだ。だから兄弟の子供は自分の遺伝子を1/4持っていることになる。自分の子供を1人残すのと、自分の甥や姪を2人残すのは遺伝子的には等価値なんだって。働きバチは自身の子供ひとりを育てるより、血縁の子供をたくさん育てるほうが効率的だからそうしているそうだ。
遺伝子は情報だ。人間は遺伝子以外にも情報を残せる。
そう考えると、人の心に残るような情報を作ったら、それはたくさんの遺伝子を残したということになる。引用した文のような考え方でいけば、子供を産むっていうのは80年の寿命の半分で40年分、35万時間を作っているわけだ。
2時間の映画を見て、そのあと1時間くらいそのことを考えたら、ひとり3時間分の情報を与えていることになる。1万人がそうしたら、ひとりの子供を産むのと同じってわけだ。1万人が観る映画って結構な大作だよなあ。子供を作るという情報量ってすごいんだな。
ハチのように分業したほうが効率的に情報を残せるなら、人間もハチみたいなカーストが出来ていくのかもしれない。いや、もう出来てるのかな。子供を産む人と、遺伝子以外の情報を残す人の分化が進んだから少子化が起こってるのかも。そう考えると少子化していても、残っている情報が同じなら生物的にはそれでいいのかもね。
血のつながった子供を残したい、というのは実は人間社会の思い込みによる不自然な考え方なのでは。