共生舎に行った話
2013年9月に共生舎にお邪魔しました。
電車で10時間という半端じゃない距離です。日本でも有数の「ド田舎」です。
3番目の写真は駅前にある共生舎支部。コワーキングスペースということみたいだけど…果たして地方の駅前でわざわざ作業する人はいるんだろうか…。きっと実体は爺ちゃんお祖母ちゃんの憩いの場になんだろう。
共生舎がどんな所なのか、体験した感覚で言えば「田舎暮らしが体験できる場所」です。それだけだとよくある施設で、わざわざ丸一日かけて和歌山の山奥まで行く必要はないんだけど、僕は「避難所」を探しているので、その候補のひとつとして見に行っておこうというのが目的でした。
この共生舎って組織、まだ出来たばかりでネットを漁っても情報がなかなか揃わない。知り合いのブログと、『安心ひきこもりライフ』の勝山実さんのブログくらいしか出てきません。
その勝山さんは熊野新聞でのphaさんとナリワイ伊藤さんとの対談でこんなことを言っていました。
「とにかく自分には『依存先』というブームが来ている。若者はどこの村でも歓迎されるが、41歳のおっさんで引きこもりでは、そんなに歓迎されない。今のうちにこまめにつながりを付けといて、いざという時に『お願いします』というところを全国に見つけようかなというブーム」
僕が共生舎を訪れた理由もこれとまったく同じです。
JR紀伊田辺駅からは一日数本しかないバスで行かなければいけないので、共生舎の方に送っていただきました。車で山道を一時間。
建物は古い民家です。
空気が良いせいなのか、お米が良いのか、飯がとにかくうまかった。
滞在中はほとんど稲刈りしてました。
僕は農業したいわけじゃないし、農業体験したいわけでもないんだけど、農作業は望む所でした。
というのも、共生舎には常駐スタッフがおらず、泊まりに行く時にスタッフがわざわざこっちに来て出迎えてくれるのです。手伝いでもしないと申し訳なくてつらい。本当は夏に行きたかったんだけど、ぐだぐだ遅らせてたのはそういう理由。
さてそれで、共生舎が移住先として適しているかどうかという話。
共生舎は携帯電話の電波は届かないけど、有線のインターネットはできます。
でも田舎の閉塞感は確かにある。それは具体的に言えば例えば、ちょっとアニメグッズを見に行こうかと思ったら、和歌山駅まで出なきゃいけない。ここから和歌山駅まで出るのに片道3時間以上かかる。
つまりお出かけってことが田舎はできない。当たり前のことだけど、大きなことだと思った。ハレの場がないってことだ。なるほどだから祭りってものが必要なのか。
あとスタッフ以外に僕しかいなかったので、暇なときは暇だ。ネットがあると言っても、ちょっと退屈かな。
ちなみに共生舎に関しては、余所者への風当たりといったものはほぼゼロだと思います。限界集落で、村八分にするほどの村人がいないので。その点は安心。
なので、共生舎に住む場合は
①少なくとも3人くらいで住まないと暇そう
②ハレの日を作る必要がある
という2点をなんとかしなきゃいけないだろうなぁ。仕事に関しては、作物の収穫を手伝ったりで短期のバイトならあるそうです。最低でも米はあるので、飢え死の心配は都会で住むよりない。
スタッフの方と遊んだ『それは俺の魚だ!』
なんか最近ボードゲームの話をよく聞く。ブーム来てるよ絶対!
ボードゲーム大会はハレの日にならないかなー。田舎に集まってみんなでボードゲームって楽しいと思うんだけどな。ドミトリーで出会った知らない人と遊ぶのって興奮するし。
ただ共生舎の代表の山本さんの具合がよくないようで、共生舎がこれからどうなるかは不透明だそうです。
この隙にニートたちが乗り込んでいけば、建物とか畑とか乗っ取れそうなので、どうでしょう。